取出涼子 医療ソーシャルワーカーdiary

取出涼子です。私が先輩や先達から、そして部下や後輩から教わってきたソーシャルワークに関することを発信します。

2021.6.14 情報を分析・統合し、「ノーマティブニーズ」と「フェルトニーズ」とそのギャップのアセスメントすること。

「評価」「アセスメント」という言葉がソーシャルワーカーにとって当たり前になりました。でも私は、ずいぶんと長いこと「評価」「アセスメント」といったときに、ソーシャルワーカーとして自分が実際に何をしているのか、については疑問を持ち、なんとか具…

2021.2.15 脱「根掘り葉掘り」:基本情報を引き出す「ストーリーで聴く」姿勢

基本情報は、基本のキなのに、実に難しい、ということの第2弾です。 コツは、「根掘り葉掘り聞かない」ことなのだろうと思いますがどうすれば「根掘り葉掘り」ではない聴き方ができるのか。 奥川幸子さんは、情報は、聞くのではなく、引き出すんだ、とよくお…

2021.2.14 大事な情報収集:基本情報

家族構成や家族の年齢、家族が働いているかどうか、どのような仕事についているのか、同居人は誰か、など、基本情報と呼ばれているものを聴くことは意外に苦手なソーシャルワーカーもいるのではないかと思います。私も苦手でした。相手の個人情報を根掘り葉…

2021.1.16 情報収集と予備的共感

情報収集をする際、「予備的共感」と「映像的理解(またはストーリーで聴く)」の2つが私のキーワードです。 予備的共感とは、クライエントに会う前に、事前情報から、「こんな人で、こんな生活を送ってきて、この病気になり、こういうことを医師から説明を…

「私のソーシャルワークを変えた一冊」シリーズ3に、渡部律子先生の「高齢者援助における相談面接の理論と実際」を取り上げました!

12月27日に一度公開しましたが、本日再公開いたしました。 渡部律子先生の「高齢者援助における相談面接の理論と実際」をお勧めする動画です。 ぜひぜひご視聴ください。 youtu.be 本の詳細はこちらです 高齢者援助における相談面接の理論と実際第2版 | 渡部…

再掲:「私のソーシャルワークを変えた一冊 2」を配信しました。

「私のソーシャルワークを変えた一冊」シリーズのNo.2を録画しました。 あらたに購入は難しい絶版書ですが、「新しい障害者」というくも膜下出血後のご家族の闘病記についての内容になっています。 ぜひ視聴してみてください。 www.youtube.com 当初リンクを…

情報収集について

クライエントと出会って、具体的にアセスメント面接に入り、いろいろな情報収集をする段階について考えていることを書きたいと思います。 まず、情報収集は目的ではなくアセスメントするための手段であること。 新人の頃は、ソーシャルワーカーとしてクライ…

2020.12.6 ソーシャルワーク援助プロセスを大切にすると援助が整う

ソーシャルワーカーはソーシャルワーク援助プロセスを大切にし、意識して業務に取り組むだけでもっともっとプロフェッショナルになるのにな、と思うことが増えました。回復期リハ病棟に勤めるようになってから、そして、ケアマネジャーのスーパービジョンも…

「私のソーシャルワークを変えた一冊」シリーズ YouTubeにて発刊しました

私のソーシャルワークに影響を与えた書籍の紹介をYouTubeで始めました。 カーネギー著「人を動かす」のご紹介です。 感想など、ぜひお知らせください! www.youtube.com 本について詳しくは以下をクリックしてくださいね。 https://amzn.to/3aLRGjh

2020.11.15 問題の発見と「驚きまなこ」について

過去のブログで、私は自分を「月タイプ」または「猿(のものまね)」タイプ、とお伝えしましたが、ソーシャルワーカーの特異性のひとつに、生活課題を抱えている人を「発見」していく力が求められていることから、「月タイプ」はソーシャルワーカーらしく活…

2020.11.1 奥川幸子さんから学んだ、8つの枠組みと、8-2「専門職としての援助業務遂行のための組み立てと実行」について その2

専門職としての援助業務遂行のための組み立てと実行、を考える際、病院に勤めるソーシャルワーカーだった場合、専門職としてソーシャルワーカーが病院に存在する意味を明確にし、存在を育み、広がりを持たせ、かつ、際立たせることと、いざというときにはそ…

2020.11.1 奥川幸子さんから学んだ、8つの枠組みと、8-2「専門職としての援助業務遂行のための組み立てと実行」について

このブログを書きたいと思った理由のひとつに、私の恵まれたソーシャルワーカー人生に登場してくださったたくさんの先達の皆さんからの教え、があります。 いろいろな限界のある自分がここまでソーシャルワーカーとしてやってこられたのは、その恵まれた環境…

専門性の公言と「バレーボールの線審」体験について

事例を通したいろいろな発信をする、と公言しておきながら、 その前に、専門性の公言についての私の考えと、私が経験した「バレーボールの線審」体験について、書き留めておこうと思います。私は、大学時代に、松本栄二先生に「Professionというのは、profes…

ブログ再開のご挨拶と「ポジショニング③」:勤めている職場の期待に応えることについて

3年、間をあけてしまいましたが、匿名に切り替えてブログを再開することにいたしました。 書きかけていた3つ目の「ポジショニングについて③」をここに記したら、今後は、架空の事例を通して、私が考えるソーシャルワークについて、お伝えしていきたい、と思…

「ポジショニング②」;仕事を創るということ 

透析施設では、1階の事務室にソーシャルワーカーは事務の方、管理栄養士さんと机を並べていました。先輩のソーシャルワーカーがいて、社会人としてもソーシャルワーカーとしていましたが、朝はおはようございます、帰りはお疲れ様です、というところから、仕…

「ポジショニング①」;ソーシャルワーカーとしてやりがいをもって医療機関で働くために必要なこと

福祉系大学を卒業し、透析施設での業務開始をしてから半年くらいは、なにをどうしたらよいのかわからず、泣いてばかりいました。本当に泣いていました。それは、透析患者さん(以下、透析者)が通う通院の透析クリニックのソーシャルワーカーとしてなにを業…

悩み多き病院のソーシャルワーカーとお会いするとき・・・

私が現在勤務する病院では、ときどき外部の病院からの見学や研修を受け入れています。その際、ソーシャルワーカーが来院してくださり、短い時間ですがお話をすることがあります。深い悩みをおもちのソーシャルワーカーもいらっしゃいます。 若手のソーシャル…

「ブログ始めました。病院のソーシャルワーカーのみなさんとまじめな雑談をしたいです」

私は病院で働くソーシャルワーカーとして30年以上がたちました。この間に学んできたこと、患者様・ご家族の支援に役に立つと思うこと、などを、お会いしたことがない同志(病院のソーシャルワーカー)と伝えあいたい、と思ってきました。 職場でも研修会でも…