取出涼子 医療ソーシャルワーカーdiary

取出涼子です。私が先輩や先達から、そして部下や後輩から教わってきたソーシャルワークに関することを発信します。

悩み多き病院のソーシャルワーカーとお会いするとき・・・

私が現在勤務する病院では、ときどき外部の病院からの見学や研修を受け入れています。その際、ソーシャルワーカーが来院してくださり、短い時間ですがお話をすることがあります。深い悩みをおもちのソーシャルワーカーもいらっしゃいます。
若手のソーシャルワーカーさんは、多職種から仕事のやり方について様々な注文を受け、自分のやろうとしていることとのギャップに悩んでいたり、自信を失っていたりすることも多くあります。

そんなとき、例えばどんなことで?とお話をうかがいます。
すると、きちんと手順を踏んでいたり、志がしっかりしていたり、患者さんや家族の気持ちをよく聴けていたり・・・ソーシャルワークの価値やプロセスを踏もうと努力していることがたいていの場合伝わってきます。

その際、例えば、「そうですよね、ソーシャルワーカーは患者の意思決定を支えるのが仕事ですからね」など、価値や本質からはずれていないし、はずさないで悩んできたことがソーシャルワーカーらしさであることを共有すると、顔がぱっと明るくなるソーシャルワーカーを何人も見てきました。

ただし!ソーシャルワーカーの価値やアセスメントが、かならずチームや組織にそのまま受け入れられるわけではありませんね。価値や視点がちがうのが多職種チームなのですから。
私は、おおげさにいえば、「ソーシャルワーカーのことをわかってもらえない」というのは言わない方がいいと思っています。わかってもらえるように伝えていくという事こそが、医療ソーシャルワーカーに求められるメゾレベルのソーシャルワーク業務なのかな、と考えているからです。

なので、悩み多き若手ソーシャルワーカーには、現代の病院で働く以上、ソーシャルワーカーらしい悩み方であれば悩むのはあたりまえ。そこには自信を持つ。でも、周囲が悪いわけでもない。組織の側や多職種の側の理論も理解し、ソーシャルワーカーらしい業務と融合させて、環境を創っていくことが次のステップになるのかな、とお伝えします。

顔がぱっと明るくなる方を思い出すと、一人でも多くの悩めるソーシャルワーカーさんと話してみたい、と思ってしまいます。(でも、私の部下たちもいろいろなことに非常に悩んでいるはずなので、悩みそのものは解決できませんね・・・・)

みなさんはどうですか?